朝の10時から渋谷で仕事。
しかし久々に歩く朝の渋谷の街は、汚らしくて穢らしい。
普段は人混みでマスクされている不潔な底辺の気配が剥き出しで、歩いているだけで気が滅入るのであった。
さて、早朝からビルドアップ走などして体力を消耗したワタシ、栄養補給と舌を喜ばせる為に、ランチに狙うは百軒店の名店、喜楽。
喜楽のもやしワンタン麺は私のオールタイムベスト的な1杯なのだ。
ガビーン!(死語)
まだ12時前だというのに長蛇の列、数えてみたらなんと12人待ちですよ、12人待ち!
こんな行列を喜楽で見るのは初めて、ラーメン二郎みたいだな。
この列に接続するのは憚られるのでスルー、代わりに向かったのはすぐ近くのムルギーだ。
YES、YEBIS!
玉子入りムルギーカリー1200円。
あれれ?
この店の存在を知ったのは大昔(学生の頃)に読んだ大槻ケンヂのエッセイで、かなり奇妙な店のように描かれているので怖いもの見たさで行ってみたら意外にも普通の店だったのだが、その時に驚いたのは不思議なライスの盛り方と、カレーにしては極端に高い価格だった。
当時から1000円超えだったように記憶しているが、物価高の令和の世にあって1200円というのは、相対的には安くなっているのではないか?
濃厚かつスパイシーなカレーソース、ヒマラヤ山脈の名峰、マチャプチャレのようなご飯の盛り、オリジナリティの高い一皿である。
但し、私はカレーに特に思い入れがある訳ではないので、多様性やオリジナリティを楽しむレベルには達していない。
結局のところ、カレーはカレーである。
ムルギーを出て駅に向かうと、なんと喜楽の並びは1名になっていた。
嗚呼、愛しのもやしワンタン麺よ!
渋谷の街の喧騒と狂騒とは距離を置きたいお年頃のワタクシ、再訪の機会は何時になることやら。