Everything in Its Right Place(SUB3.5 or DIE)

マラソン(PB3:36:04)、バンド(ベース担当)、海外独り旅(現在26ヵ国)、酒(ビール、ワイン、ウイスキー)、釣り(最近ご無沙汰)をこよなく愛する後期中年者の日常。フルマラソン・サブ3.5を本気で目指すことにしてしまった。

熊本城マラソン2024

遂にこの日がやってきた。

熊本城マラソン2024。

 

多忙と年末の風邪で12月は予定通りには走り込めなかったことを除けば、まずまず順調な練習を積んで本番を迎えた。

何処も痛くないし、疲労もない。

多少腹具合が悪いことと、花粉症の症状はあるけれど、それはいつものことだ。むしろ過去で一番調整が上手くいったと言えるかもしれない。

今シーズンはこの熊本と、4月の長野を本命レースに定めているのだが、これは自己ベストを更新する絶好のチャンスだ。

しかも、スタートラインはホテルから徒歩で約5分。

ホテルで出し尽くして8時に出発すれば余裕で間に合うし、スタート前のトイレに並ばなくて済むのも有利だ。

 

気掛かりは坂が多い難コースであること。特にラスト1kmは熊本城に向かって急勾配をひたすら駆け上がる難所との評判。

更に季節外れの暑さ、この日の熊本の最高気温は2月だというのに22℃に達する予報である。


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雲一つない空。

スタートを待つ間、お隣のおじさんに「暑くなりそうですね」と話しかけられた。

確かに、まだ午前9時前だというのに、既に陽射しが強く、一方で風はないのでかなり体感気温は高い。

私は早々にポンチョを脱ぎ捨て、レースウェアでスタートを待った。

自慢じゃないが私は暑さに極端に弱い。午後の陽射しに焼かれる前にゴールするためには、前半にある程度突っ込む必要がありそうだ。

 

9時丁度にファンランと30km走がスタート。

その2分後、フルマラソンの号砲が鳴った。

ブロックに整列してから既に40分が経過しており、緊張感は間延びするし、立ちっぱなしは腰に負担があるしで、なんか冷めた気持ちでスタートゲートを通過。

ロスタイムは1分半程だろうか?

しかし、あのマラソン前のオープニングセレモニーって必要かね?

あんなの省いて、スタートブロック入も出走5分前締切とかにしてもらせればもっとレースに集中出来て助かるのにな。

 

さて、道幅が思いの外狭く、最初の5kmは予定よりも45秒遅かった。

次の5kmも給水所での接触や、急に道幅が狭くなったり、登り坂で多くのランナーがペースダウンしたりで前が詰まり、ここも30秒予定よりも遅れていた。

しかし焦ってもロクなことはないので、10km以降は淡々とラップを刻む。

 

中間地点は1時間53分を切って通過。

ここまでは過去最速ペースである。

 

疲労もなくまだまだ元気、心持ちペースを上げる。

 

30kmを通過。まだ余力があることを確認し、更にペースを上げてロングスパートだ。

 

大半のランナーは前半が後半より速いポジティブスプリットを刻むが、私は一昨年のつくばマラソン以来、鹿児島、青森、シドニー、仙台と5レース続けて後半の方が速いネガティブスプリットで走っている。

前半で脚が売切れ、35kmで脚が止まり歩き倒したわっかないマラソンでの失敗の教訓でもある訳だが、それ以上にこのペース配分だと30km以降の一番苦しいところで他のランナーを抜きっぱなしになる。

このゴボウ抜きで脳を騙せるというか、自分にはまだ余裕があるのだと自分自身を勇気づけることが出来るのだ。

 

35kmの手前辺りで、大きな橋を渡ってからのアンダーパスという下り坂が延々と続く箇所があり、ここで前腿が猛烈にダメージを受けたが、残りは僅かだと自らを奮い立たせて突っ走る。

 

40kmを通過、ここまで3時間半を切っている。

最後死ぬ気で上げていこう!と思ったのも束の間、41kmからゴールの熊本城に向かう登り坂となり、一気にペースダウン。

ここは気合で、むしろラストスパートをする覚悟で臨んだのだが、心拍数が180まで上がり白目状態のヨロヨロに。


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やっと登りきったと思ったのに、最後の最後にラスボスの急な登り坂がやってきて心が折れ、脳内では葬送行進曲が鳴り始めた。心身ともに極限、瀕死の状態でゴールラインに到達。

 

公式記録は3時間41分12秒(ネット)。

密かに狙っていた3時間40分切りは達成出来なかったものの、従来の自己ベストを3分30秒縮める新PBを記録したのだった。

 

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悔しさが無いわけではないが、達成感の方が遥かに大きい。

スタートから42.195km先のゴールに歩かず、無事に到達するだけでも間違いなくひとつの大きな達成なのだ。その上自己ベストを出せたとなると、今日だけは満足感に浸っても良かろう。

 

幸い、4月にもう一つの本命レースが控えている。

もう一度3時間40分切りに挑戦出来るのだ。

 

今週はリカバリーに努め、来週からは次の勝負に向けて頑張ろう。