マンボウ・サタデー。
朝から15km走り、ルーティンとしては草津湯へいくところだけど、水風呂に潜ったり、タオルを平気で湯船に浸ける民度の低い常連たちに、感染症対策や危機管理という概念はあるまいと、家の風呂を沸かした。
折角なのでランチもルーティンから外してみようと少し考えた末に、私は都知事の要請を無視する形でルビコン川ならぬ多摩川を渡り、横浜へ向かった。
蒲田から関内までは25分足らず。
私の愛する赤羽や東十条よりも遥かに近い。
事程左様に、県を跨ぐ跨がないという基準は、とてもナンセンスだと思う。
関内で下車後、横浜スタジアムを突っ切り、中華街の外れにある店を目指す。
これが私の目的地、桃源邨。
メニュー構成を見ると台湾料理と上海料理のハイブリッドのようだが、日本ではなかなかお目にかかることの出来ない台湾料理がラインナップされているのだ。
瓶ビール。
中瓶が700円というのはいくらなんでも高過ぎるように思うが、さりとてビールを我慢出来るような強い意思は持っていない。
キタ━(゚∀゚)━!
お目当ての大腸麺線。そうめんのような細い麺と出汁の効いた優しいスープ、具材のモツとアサリ、嗚呼懐かしき台湾の味。
アルデンテ原理主義を患っている私だが、麺線は麺料理ではなく麺線という食べ物なので無問題。
確かに台湾をリマインドさせる味だが、例えば台北の阿宗麺線のような、はたまた迪化街近くの麺線専門店のような、唸る程の旨さまではない。しかしながら日本には台湾料理を名乗る店は山ほど存在するのに、麺線を提供する店は殆どなく、貴重な一杯ではある。
黒酢とニンニクを適宜投入すると、味に深みと風味が加わり、より旨くなった。
勧められた魯肉飯とのセットを断り、大腸麺線単品にしたのは勿論理由がある。
会計を済ませた私は、次なる目的地に向かって出発した。