定時より前だったものの、取引先を2軒廻って散々繰り返されたしょっぱい話に疲れきった私は、会社に戻らずに直帰することにした。
しかし、直帰と言えども家にも帰らず、北行きの電車に乗って赤羽パトロールを敢行、向かった先は勿論米山だ。
開店から1時間以上経っているのに空席多数の米山。まるで20年前に戻ったかのよう。
客は地元の常連らしき人が多く、集団でやってくる若者は皆無だ。
善き哉善き哉。
まずはビール。
焼き物はレバとチレ。
串焼きスタイルからセルフ焼きスタイルに変わろうとも、米山のもつ焼きはとても旨いのである。
マカロニサラダにはソースをかけて頂きます。
何故か旨いもつ焼き屋には大抵旨いマカロニサラダがあるものだが、米山のマカロニサラダは別格、他を寄せ付けない旨さだ。
あっさり煮込。
ここでしか味わうことの出来ない特別な煮込、本当に旨い。
飲み物はホッピーにチェンジ。
元祖シャリキン、以前はホワイトリカーだったけど今はキンミヤになり、酔いかたはマイルドになった気がする。
煮込と並ぶ米山のレーゾンデートル、つくね。
嗚呼、旨い。
梅サワー。
バイスサワーを超える旨さに酔いしれる。
大勢の客をワンオペで捌くマスターの剛腕にかかれば、まばらなカウンター席の客の相手など赤子の手をひねるかのように楽勝で、この日も1時間の滞在でお腹も酔いもイイカンジに。
お会計を頼むと4000円でお釣りがくる価格。
あれ?先週来た時より1000円近く安いな。
まぁ細かいことは気にしない。
行列の絶えない名店と化し、地元の人が気軽に来れないような店になっていた米山が、かつてのように地元に根差す素朴な店に変容したのは、コロナのお陰なのだろうか。
マスターはたまったもんじゃないかもしれないけど、米山を愛する地元の人にとっては、良い状況と言えそうだ。
地元民ではないけど私にとっても良いことで、また近いうちに訪ねよう。