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やっぱり、鯵は中山...中山丸

ようやく風も収まり、そして久し振りの晴れとなった日曜日。

やることは色々あれど、こんな絶好の釣り日和に海に出ないのはもったいないと、諸々棚上げして私は中山丸のアジ船に予約を入れた。

 

6号船と8号船、中山丸が誇る2隻の大型船が用意されていたこの日、私は弟船長操船の6号船右舷に釣座を構える。

 

「横浜方面から探索していきまーす」とユルいアナウンスがあったのだが、


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船がスローダウンしたのは川崎シーバース

つり幸の黄色い船が既に攻めている。

ここに反応がある時は、良型がガンガン釣れることが多く、自ずと期待が高まる。

暫くの探索の後、合図があって仕掛け投入。

ビシの着底を確認し、1m巻いてコマセを降り、さらに1m巻いてコマセを降る。するといきなり強いアタリ。そして重い引き。

重いわけだよ、いきなり25cm級の中羽がダブルだ!

これは出会い頭の紛れ当たりではなかった。直ぐに怒涛の入れ食いが始まった。

23~25cmのマイウーサイズが我先にと喰ってくる。

釣れている内に釣れるだけ釣れ、というのはアジ釣りの鉄則だが、1時間経っても全く衰えないその喰いっぷりに、徐々に不安になってきた。

クーラーボックスのキャパがヤバい。

そして捌く手間を考えるとヤバい。

ダブル・トリプルにならないよう、掛かったら直ぐに巻く。

それでも魚はどんどん溜まる。

休憩タイムをしばしば挟まざるを得ない。

しかし、時間が経って少しは落ち着くかなと期待したアジの活性は、落ちることがなかった。

 

船上は完全にお腹一杯感が漂ってきた。

脱落者多数。

釣れなくて脱落したのではなく、釣れ過ぎて脱落するというあまり経験したことのない展開だ。

野毛屋の午前アジ船では前回14尾、前々回は10尾と苦戦したのに、どうして平均して釣れてくれないのだろう。

まぁ、それが釣りというものだが。


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午前10時、3時間近く経過しても一向に喰いが落ちないアジを見限って、船長は別群れの探索に出掛けた。

明日以降の出船を考えれば、他のポイントを探ってみるのが適作であろう。

しかし、この時点で既に58尾ものアジがクーラーに入っていた私は、早上がりキボンヌという心境であった。


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本日2ヶ所目は、ベイブリッジ南の、破壊された航路ブイで開始の合図。

某ルアー船の某船長によれば、砂利運搬船が当て逃げしたのだという。

 

ここは潮が澄んでおり、そのせいか周りではシコイワシがポツポツ。

私にはイシモチが来たが、三密の私のクーラーにイシモチごときの場所はない。

 

移動の合図があって、少しだけ西に移動。

すると、100mぐらいしか離れていないのに、こちらの潮は濁っていた。

 

これは釣れそうだなー、と思うまもなく、25cm級が釣れた。

なんとなく嫌な予感がしたが、やはりそのうちに入れ食いへと発展してしまった。

 

遂に私のクーラー、シマノ・フィクセル・ライト170は蓋が閉まらなくなり、中トレイを外に出して対応した。


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限界だった。

私は竿を置いた。

手元のカウンターは77を示していた。

中羽77尾が17リットルクーラーの限界ということがわかった。

しかし、24リットルクーラーを持ってくれば良かったとは露ほども思わなかった。

 

キリが悪かったので3尾追加(全てリリース)してカウンターの数字を80にしてから、私は道具を自主的に片付けた。

私以外にも自主的に片付ける人多数で、船長は12時に早上がりを告げた。

 

 

【釣果】

6時45分出船、12時沖揚がり

アジ80尾

外道:サバ、イシモチ


【タックル】

ロッド:DAIWAライトアマダイX190

リール:SHIMANO オシア・カルカッタ301HG

ライン:PE2号


【本日の総括】

爆釣。

否、大爆釣である。

やはりアジ釣りは中山丸に限る。

 

早上がりのお陰で13時過ぎには帰宅、道具を洗って一息つくと、まず6尾を捌いて刺身にし、発泡酒のプルタブを引いた。

これが昼食である。

 

そこからは無慈悲なアンストッパブル・アジ捌きマシーンと化し、バリバリと捌く。

実家の分、妹家族の分(そう、彼等は捌かない限り決して引き受けてくれない怠け者なのだ)を優先、自分の分など後回しだ。

 

刺身用、フライ用、塩焼用、さらに干物の下拵えまでして、それらをキッチンペーパーでくるみ、ジップロックに入れ、保冷剤と共に保冷バッグに入れて、17時に配布の旅にでた。

 

帰宅してから漸く自分の為のアジを捌き始め、夕食にありつけたのは7時過ぎ。

疲れた。


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しかし、疲れる甲斐のある味ですよ、このアジは!

最近頻繁に私の釣ったアジを食べている実家の猫は、私が行く度に猫なで声ですり寄り、魚をねだるようになった。そればかりか、好んで食べていた乾燥フードを一切食べなくなったそうだ。

魚が大好きな私の甥っ子は、真鯛とアジに関しては私が釣ったものは別格だという。

彼の10年の半生で食べた最高の料理は、昨年秋に実家で私が振る舞った、真鯛の炙りだというから泣けてくる。

妹よ、もっと旨いものを食わせてやれよ!


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梅雨時は外干しは不安なので、スピンバイクのハンドルに網をぶら下げて一晩中扇風機を回して乾かした。

翌朝、身にはまるで朝露のように粒状に脂が浮いていた。

キッチンペーパーで脂を拭き取ってからラップでくるむ。出勤前に我ながらご苦労なことである。

あまりにも旨そうだったので2枚焼いて朝飯に。

 

旨い。圧倒的に旨い。

ふわふわの塩焼も旨いけど、干物にして旨味を凝縮すると本当にとんでもない旨さだ。

一手間かける甲斐がある。

嗚呼、ビール飲みたい!

 

今後一週間は強制アジ三昧、干物のストックがなくなったらまた行かなくては。