10月末が取得期限の夏休み、残る1日を滑り込みで取得。
開幕したばかりのアオリイカに行こうかと思ったけど、天気予報があまり芳しくないので、中山丸のショートアジ船に路線変更した。
雨に濡れてまで釣りをする気力もないし、久し振りに東京湾のアジも満喫したいしね。
雨予報の平日なのに、8人も集まったアジ船。
コロナ禍以降、感染リスクの低いレジャーとして、釣り船の人気は確実に高まっている。
釣り業界にとっては喜ばしいことだろうが、個人的にはあまり歓迎出来る状況ではない。
何故なら、あらゆる意味やジャンルにおいて、流行とは距離を置きたいからである。
それが最近の私が釣りから距離を置いている理由のひとつでもある。
早朝は晴れていたのに、出船時間には今にも泣き出しそうな空模様。
さて、この日の1か所目は川崎シーバース。
ここに反応がある時は良型が入れ食いになることもあるので期待が高まるが、思わぬ敵襲を食らった。
隣にモーレツ猛婆婆が降臨し、猛言、妄執、猛臭、猛騒、とやりたい放題の大暴れだ。
最初こそ呆気にとられていたが、その常軌を逸した猛烈狂想曲に私の繊細な心が削られ始めた。
私の心を見透かしたように、心優しき若き弟船長が私の背後にやってきて、そっと私に反対舷への移動を促してくれた。
ありがとう、船長!
何て気が利くのだろう!
ますます釣りとの距離が離れそうな状況だったけど、心落ち着けてアジと向き合えるようになった。
コマセが効いてくると、25cm前後の中羽が時折30cm超えの良型混じりで入れ食いになった。
20尾ぐらいまでは楽しめたが、次第にイージーな釣りに厭きてきた。
釣れなきゃ釣れないで文句を言い、釣れたら釣れたで文句を言う私は、アングラーの風上にもおけないのだろうか。
そしてそれは、コマセを振った瞬間に、2号のPEラインが切れるという形で、海の神の罰が当たったのだった。
前日に買ったばかりのおニューのビシカゴを、川崎沖に奉納した。これで神の怒りは鎮まるだろうか。
タンカーの入港で移動を余儀なくされたので、少し走って鶴見のシーバースに移動。
ここでブレイクした上数メートルの糸を切り、リーダーを結び、船長からビシとテンビンを借りて戦列に復帰した。
水深25mだが、反応は上から12~3mに出ているという。
ラインをカットした上に適当にリーダーを結んで上からタナを取れないので、先ずは底からタナ取りし、マーカーの位置を覚え、上からタナを取り直す。
サバ混じりの反応ながら、掛かればアジのサイズもよく、ここでこの日最大の38cmが釣れた。
こういう空中戦も勝手が違って面白い。
サバが掛かる層とアジの層には1mのズレがあるようで、なんとなくサバを避けられるタナを見付けられた気がしたのだが、船中はサバが優勢になったようで移動、3か所目は本牧沖のバース周りだ。
この日はストラクチャー周りを集中的に攻める弟船長である。
ここでもコマセが効くと入れ食いになってきたのだが、アジのアタリ以上に雨粒のアタリが強くなってきた。
うっかりと下半身用のレインウェアを忘れてしまった私はここでストップフィッシング。
しかしクーラーは既に満タンだった。
【釣果】
6時45分出船、12時10分沖揚がり
アジ65尾キープ
外道:サバ
【タックル】
ロッド:DAIWAライトアマダイX190
ライン:PE2号
【本日の総括】
20cm未満はリリースしちゃったけど、それでも65尾と大漁。
休まずに釣ったら束釣りしそうな勢いだったけど、実際にはこの65尾でも相当にもて余すこととなった。
最大は38cm、最小でも22cm。
実家の母親と妹家族用に30尾程を3枚に卸して配達の旅へ。
帰宅後に風呂入って自分の分の料理を終えるともう夜だ。
半日船でも大漁だと1日仕事になる。
最大のアジの塩焼。サンマ皿には乗らず、大きな皿からもはみ出す巨大アジ、脂のノリが凄まじい。
刺身最高。
このサイズだと、初日より2日目、2日目より3日目の方が脂と身が混濁して甘味と旨味が増していく。
干物も久々に沢山作ったし、アジだらけの食卓はもう少し続く。