朝起きると、熊本は土砂降りの雨。
更に前腿に酷い筋肉痛を発症していた。
35km手前の、巨大な橋からのアンダーパスの連続、あの長い下り坂で前腿の筋肉が破壊されたものと思われた。
シドニーマラソンも熊本以上にアップダウンの多い過酷なコースだったが、タイムが10分遅くスピードの差は歴然、やはり速い速度(と言っても大した速度ではないが)で駆け下りる方がダメージが大きいようだ。
ホテルで朝風呂、朝食でゆったりとし、10時ギリギリにチェックアウトした私がまず向かったのは、マッサージ店だった。
マッサージを終えると雨は激しさを増していた。
観光に適した天気とは言えないながら、私は自らの幸運を熊本の神に感謝した。
この雨が1日ずれて前日に降っていたら、私の熊本城マラソン2024はより過酷なものとなっただろう。
熊本城へ。
この熊本市のシンボルは、マラソンのゼッケンを見せれば無料で入場出来るのだ。
建物はひび割れ、石垣は崩落し、熊本地震の影響はまだまだ残っている。
天守閣。
立派な建物だが戦後に再建された鉄筋コンクリート造、松江城、彦根城、松本城と近年3つの現存天守閣を見た私には、ハリボテにしか見えないのだった。
さて、折角熊本に来ているのだ、ランチは熊本ラーメン以外は考えられない。
Googleマップで調べて、割と近くて割と評価の高い店を発見。
それが黒亭であります。
中国人観光客が大挙して押し寄せており待ちが発生していたが、カウンター席に空きがあるのが見えたので大して並ばず入店出来るだろうと待っていたら、やはり10分足らずで座れた。
券売機で食券を購入。
入口に1台しかない券売機、要は中国人軍団はここでメニューに選びに時間が掛かるため、必然的に待ちが発生しているようだった。
御託宣。
ビールを飲みながら着丼を待つ。
oh, I'm waiting for my 麺。
これが一番人気の玉子入りラーメン。
真上からもう一枚。
しかし桂花ラーメンに比べると麺は細く柔らかく、スープのクセも控えめ。
個人的にはもう少しパンチが欲しい気がしたが、これぐらいの攻め加減の方が万人受けしそうではあった。
15歳の頃から桂花ラーメンに慣れ親しんだ私のほうが、世界では例外なのだろう。
食後は水前寺公園へ向けて市電に乗ったが、よくよく時計を見ると、帰りの飛行機の時間までそれ程の余裕はないのであった。
なにしろ阿蘇くまもと空港は市内から離れている上に、バスの本数も決して多くない。
味噌天神前で途中下車して参拝。
御託宣。
この後市電でホテル近くに引き返し、預けていた荷物をピックアップして空港に向かった。
昨年は母親の出身地鹿児島マラソンで自己ベストを出し、その10ヶ月後に父親の出身地である熊本で自己ベストを更新出来た。
東京生まれ、東京育ちの私だが、やはり自分には九州の血が流れていることを痛感したのだった。