昨年の夏は猛暑で、暑いとウイスキーを飲む頻度が下がり、例年に比べて極端に消費量が落ちた。
ハイボールとかなら美味しく飲めそうだが、私はシングルモルトをストレートかトワイスアップで飲むのが好きなのだ。炭酸で割るなら角で充分である。
さて、冬本番、ようやくウイスキーが美味しい季節がやってきた。
2ヶ月に一度目白に髪を切りについでに、毎回目白田中屋で買うモルト、封を開けていないのが3本も溜まってしまったけど、遂に開封の儀がやってきて、年末あたりからちびちびと楽しんでいる。
先ず右端のグレンファークラスは、ここ数年の私の定番なので、割愛。
左端はオールドプルトニー12年。ハイランドモルトであります。
以前ノンエイジ物を買ったら思いの外美味かったので、王道の12年ものを買ってみた。
他のウイスキーと並べてみるとわかるのが、とても深い琥珀色をしていること。
その見た目と違わず味も香りも強めだ。
リッチな風味でバランスが良く、とても旨い。
スプリングバンク程ではないが、仄かに塩味を感じるのも好みだ。
そのお隣はベンリアック10年。スペイサイドの王道モルト。
教科書通りのモルトという感じ。これがダメならシングルモルトは好きになれないだろうという感じ。
最後はフィンラガン。
アイラ・モルトとの表記はあるが、これは蒸溜所の名前ではなく、所謂ボトラーズものだ。
一説によればカリラらしいとのことだが、アイラ・モルトと言えば我が最愛のアードベッグ10年、ラガヴーリン16年、そしてクセ強のラフロイグ辺りを好んでいる私には馴染の薄い銘柄。
アイラのレーゾンデートルであるヨード香はあるものの薄め、フィニッシュも短く、個性とか奥行きとか拡がりに欠けるかな。
飲み足りない時の寝酒にちょこっと引っ掛けるのがいいかも。
という訳で、この中でリピートしたいのはオールドプルトニーのみという結論に。
ウイスキーは、いや、ワインもだけど、価格が青天井なので美味ければ良い、というものでなく、コスパも求められるのだ。
世界的な品薄に加えて進行する円安、だからこそコレクションの難易度が上がり、だからこそ余計に面白いとも言える。
再来月髪を切りに行く際には、また田中屋でウイスキーの棚を漁りましょう。