Everything in Its Right Place(SUB3.5 or DIE)

マラソン(PB3:36:04)、バンド(ベース担当)、海外独り旅(現在26ヵ国)、酒(ビール、ワイン、ウイスキー)、釣り(最近ご無沙汰)をこよなく愛する後期中年者の日常。

勢得(千歳船橋)

車の12ヶ月点検の為に、半休取得して千歳船橋の馴染みのメカニックへ愛車を持ち込む。

独りで小さな町工場を営むメカニック氏、自身も乗っているメルセデスを得意としており、だいたい工場には輸入車ばかりが上架されている。恐らくは地元の外車中古車ディーラーと懇意にしているのだと睨んでいる。

しかし、この日2台入る工場には、スバルの軽自動車が1台上架されているだけで、なんとなく違和感を感じたのであった。

 

さて、一年に一度の頻度でこのメカニック氏を訪ねるついでに、必ず訪れるラーメン店がある。

 

それが孤高の店主のワンオペ、1日に3時間半しか営業しないハードルの高い店、勢得である。

孤高のメカニックの後に訪れるには最適な店と言えよう。

 

開店30分前に着いてしまい、余裕の一番乗りだったのだが、開店前には店のキャパを超える客が行列を形成していた。


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ほう。

瓶ビールはスーパードライだったはずだが、赤星に変わっていた。善き哉、善き哉。

相変わらず温度は凍る寸前のエクストラコールド、泡がまったくたちません。


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キタ━(゚∀゚)━!

先ずは得勢つけ麺のスープが、


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次いで自家製の極太麺、迫力の大盛が相次いでサーブされた。

 

六厘舎の登場以降、急速に広まり、そして急速に消えていった元祖マタオマ系とも言える魚介豚骨濃厚Wスープ、しかしそこに海老油が香るのが勢得流だ。

 

店内にはBGMなどという軟弱なものは流れておらず、客も殆どが独り客で会話も聞こえず、孤高の店主の調理する音と、客が麺を啜る音だけが響く、ストイックで求道的な空間だ。

そして気が付けば、店の中には男性しかいないのであった。

最近のラーメン屋では、むしろ珍しい光景である。

 

既に若さを失った私にとって、この大盛は大変に重たいのだが、何しろ年に一度の邂逅なのだ、心行くまで味わおうではないか。

 

孤高な店主と熱心な客が、静かに熱い磁場を形成している勢得、本当にいい店です。

 

また来年。