Everything in Its Right Place(SUB3.5 or DIE)

マラソン(PB3:36:04)、バンド(ベース担当)、海外独り旅(現在26ヵ国)、酒(ビール、ワイン、ウイスキー)、釣り(最近ご無沙汰)をこよなく愛する後期中年者の日常。

巌哲(早稲田)

うだつの上がらない7人組学生に行く手を阻まれて、うだつ食堂へと行先変更したリベンジに、2日続けて早稲田参詣。

 

お!列なし、空席あり、理想的な展開。


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オーダーは肉醤油(1200円)+半熟煮卵(130円)。

安心と信頼の巌哲、旨い。

控えめに香る鶏出汁に淡口醤油のスープ、喉越しの良い麺、厚い肉は豪快で、薄い肉は繊細、たっぷりの九条葱は良いアクセントで、半熟煮卵は強い旨味と完璧な茹で加減、和食のような繊細かつ重曹的な調和がこの一杯の丼の中にある。

しかもいつ来てもブレのない安定感、完成度は極めて高い。

 

原価、手間隙、哲学、そういったものをトータルで考えると、1330円という価格は決して高くない。

 

でももし私が学生だったら、ラーメンに1000円以上も払えないだろうな。

先日の学生たちも、7人で連れ立ったならこんな大人の店に来ないで、安くてお腹一杯になる店に行って欲しいものだ。

そういうのを楽しめるのも若さの特権なのだし、大人の店とは若者が騒げる場所でもないのだ。

老い先短い私に心穏やかに上品なラーメンを楽しませてもらいたいものだ。

 

昔々赤羽の名店、米山で、「ヤバーい!」「美味しー!」「サイコー!」「うふふ!」「キヤッハー!」とうるさい女子二人組に、マスターが「姉ちゃんたち、もう少し静かにしてもらえねぇかな、なんせ小さな店なもんで」と自虐を交えて注意したことを、女子二人組がシュンとしてうつ向いたことを、同行のサマーな後輩(仮名)がニヤニヤと嬉しそうだったことを、私は思い出す。

大人の店とは、すべからく粋なものである。