ショッキングなニュースが飛び込んできた。
大田区鵜の木の環八沿いに佇む、博多ラーメンの名店・力丸が、建物老朽化につき3月末をもって閉店するというのだ。
力丸と言えば、本場博多ラーメン以上に博多的で、個人的にも西鉄薬院駅前の八ちゃんラーメンに次ぐぐらい好き、つまりな生半可な本場の博多ラーメンでは全く敵わないような名店である。
我が家からはそこそこ歩くものの徒歩圏内にあり、2005年に現在の家を購入して以来、まだ「とんでんかん」と名乗っていたこの店に、折りにふれて訪れていた。
糖質制限を始める遥か以前の7,8年前より、原則的に夕食には炭水化物を極力摂らないというマイルールを決めたことにより(丁度「力丸」に屋号変更した頃か?)、近年では18時開店の同店への訪問機会は激減していたのだった。
しかし忘れもしない2011年3月11日、激しい地震により東京の交通機関が麻痺したなか、約20km離れた会社から徒歩で帰宅した途中、奇跡的に営業していたこの店の光に、そしていつも通りに美味しいラーメンとビールにどれだけ救われたことか。
以来、いかに頻度は減ろうとも、この店は常に私のソウル・フードであり続けた。
ビールはサッポロ。
そして博多ラーメンにチャーシューと半熟卵をトッピング。麺の茹で加減コールはハリガネ。
生ニンニクをクラッシュし、白ゴマと紅生姜を加えて頂きます。
旨い。
物凄く旨い。
本場博多を軽く凌ぐ猛烈な豚骨臭。
たまらない。
麺を8割片付けたところで、替玉、赤、ハリガネを。更に辛子高菜で味変。
ちなみに赤とは唐辛子を練り込んだピリ辛麺のことである。
旨い。
涙が出るほど旨い。
スープも粗方飲み干してごちそうさま。
お別れまではもう少しだけ時間がある。
また私は訪れるだろう。
多摩川も泣いている。