ホテルの駐車場にて、カーナビの目的地を自宅に設定する。
ふむ。
420km。
先月和歌山県新宮市から自宅までの540kmを一気に走った記憶新しく、なんだか余裕に感じる。
良いんだか悪いんだか。
名神高速にのって暫く走ると、やがて左手に伊吹山が見えてくる。
やっぱり好きだな、この山。
ちらちら左を眺めながら走っていると、程なく伊吹PAの案内看板が出てきたのでブランチ休憩に側道へ。
小さなPAだが、えてしてこういう場所が穴場だったりするのだ。
肉きしめんと、伊吹名物いきいきたまご。
味は極めて普通であり、どうやら伊吹PAは穴場ではないようだ。
食事を終え、コーヒーを飲み、再び車に乗り込み出発だ。
我が愛車ストレイシープ号は高速道路でこそ、その真価を発揮する。
つまり、高速・長距離走行が得意なのだ。
コロナウイルスのパンデミックで緊急事態宣言が発令された時、私は一月あまり通勤の足に我がストレイシープ号を使っていたのだが、毎日都内の混雑した道の低速走行を強要した三週目に、突如エンジン警告灯が点灯した。
結果的に翌日に警告灯は消え、故障には至らなかったものの、あれはストレイシープ号からのレジスタンスではなかったか?
ストップ&ゴーを繰返すな、平均時速15kmで走らせるな、との怒りの抗議だったのではなかったのか?
先月は長野・伊勢・熊野へ、今月は滋賀へと長距離ドライブが続くほどに、車の調子は良くなってくる。
低速走行だとエンジン内部にカーボンが溜まりやすいのはディーゼル車の宿命、しかし時速120kmで30分以上連続して走ればカーボンは燃え尽きるそうなので、走る程に調子が良くなってくる感覚は、決して気のせいとは言えないだろう。
ご近所の川崎中山丸、首都高速は使うけど45分程で着く金沢八景野毛屋、最大の遠征は南房の千倉、といった私の釣りライフの足では、きっと物足りないに違いない。
例えば定期的に埼玉県の大宮と長野県の上田を車で行き来するような生活をおくる人こそ、所有すべき車なのだろう。
所々東名集中工事の影響で混雑していたが、渋滞は起こらずスイスイ。
結局伊吹PAからトイレ休憩もなく一気に東京まで走り、15時には実家に到着した。
長距離高速走行が得意な車は、長時間の運転でもドライバーを疲れさせない。
食事休憩を含めても所要時間は4時間半。燃費は1リットルあたり17.2kmだった。
頼れる相棒だぜ。