池袋の中華で辛いラーメン食べましょうよ!
GRIKENで酔ってサタン化したサマーな後輩(仮名)は、そう嘯くのだった。
や、俺、池袋は家と反対だし。
とやんわり断ると、近隣の机上の空論に狙いを変えたようだった。
なんだ、机上の空論月曜日定休日じゃん!
とサマーな落胆。
勝った。逃げ切れた。
しかし、執拗なサタンは諦めず、なんと二郎系に鞍替えした麺処ほん田に狙いを定めたのだった。
はしご酒の後の二郎系、これはあまりにも無謀過ぎる。
臨休を祈った私の願いは天に届かず、しっかりと営業中です。
嗚呼、久し振りの呪文だ。まさしく二郎系だ。
ヤケクソのビール。
ミニラーメン、コールはニンニク少し。
いやー、実に久し振りの二郎系である。
なにしろ3度目のコロナワクチン以降、ちょっと食べ過ぎると必ずお腹を壊すという、最弱の腸をもつ身体になってしまったので、二郎と中本という刺激の強いラーメンは避けるようになっていたのだ。
しかし、久し振りに食べる二郎系ラーメンとは、なんと旨いのだろうか?
この味を、この豪快さを忘れていた。
プリミティブでブルータルなのはラーメンの魅力のひとつなのだ。
太い麺をわしわし啜り、大きな豚にかぶりつき、野菜の山をかき込む。
旨い。暴力的に旨い。
私はある種の感動を覚えていた。
下痢に怯むことなく、たまには二郎を喰らうべきだ。
パンパンの腹を抱え駅までヨロヨロと歩き、サタンな後輩と別れた。