桜満開の神田川沿い遊歩道を歩き、目指すは早稲田の巌哲。
オーダーは我が基本メニューの肉醤油、半熟煮卵。
この日は年度の変わり目に行われるキツい会議の2日目で、前日はナチュラルローソンの低糖質パンにサラダという軽いランチで臨んだところ、私には覇気という覇気がなかったのである。
戦いの前にはそれに相応しい食事が必要なのだ。
分厚い肉からは時に斬り込んでいく勇気を、喉越しの良い麺からは相手を思いやる優しさを、出汁香るスープからは全体を包み込む大らかさを学び、これで会議は上手く行くに違いない。
しかし虚しい。
毎日が虚しい。
虚しいことをやらされて、虚しいと感じるのならば、それは私の感覚が麻痺していない証拠なのだと前向きに捉えることにする。
周りを見渡せば、それこそ屍の山のように麻痺した物乞いだらけの世界が拡がっているのだから。
そうなのだ、楽しいことは自ら掴みとるしかないのだ。
巌哲のラーメンを選ぶことも、ある意味美味しいランチを掴みとることなのかもね。