鮒寿司を食べたいと、スマホを駆使してホテルから徒歩圏内にある寿司割烹を訪ねたのだが、目当ての鮒寿司はなかった。
お通しは、うろりの佃煮。
うろり、とは、琵琶湖に棲む淡水魚の稚魚とのこと。
つまりは鰻の押し寿司だが、蒸さずに焼いた鰻、そして寿司ネタとしての鰻、いかにも関西風だ。
小鮎の天ぷら。
たっぷりの量。サクサクの食感。爽やかな苦味があって旨い。
冷酒第二弾、琵琶の舞。
糀の香りが強い、独特の味。旨いですよ。
なんだか新宮の東宝茶屋を思い出した。
地に根を張る感じが似ている。
元ヤクルトスワローズ監督の若松に似た大将、口数は少ないけど愛想は良い。
鮒寿司は一年に一度しか仕込めないそうなのだが、その時期に丁度身体を壊してしまい、今シーズンは鮒寿司が提供出来ないのだそうだ。
そういう事情だったのか。
いつかまた霊仙山に、或いはこの辺りの山に登る機会があれば、再訪してその時こそ鮒寿司を頂きたいものですな。
ごちそうさまでした。