ホテルのフロントでお薦めされた居酒屋へ開店時間から割と間もない時間に行ってみると、既に予約で一杯だと断られたのであった。
転んでもただで起きたくない私は、試しに明日の同じ時間なら空いているかと訪ねると、バッチリ予約が取れました。
そんな訳でこの日は向かいの居酒屋(対照的に客は0)で簡単に夕食を済ませ、翌日改めて訪問。
2泊するとこのように融通が利くという、良いことがある。
翌日17時半に訪問、それがこちらのお店、Rinである。
ちょっと残念。
厚焼き玉子と笹身タタキ。
うん、旨いね。
ビールお代わり。
デカイ!
ナメタカレイ塩焼き。
しかし皮がメチャクチャ硬くて食べにくい。
やはりこれは塩焼きより煮付けに向いてる魚ですね。
東川の地酒、三千櫻。
米焼酎の鳥飼を思わせるような甘い香り、旨い。
続いてニセコの地酒、二世古。
適度な辛さと濃厚な旨味で旨い。
腹具合は相変わらず悪いし、にも関わらずフルマラソンは近づいてくるし、生物は極力避けていたのだけれど、こんなに大きくて旨そうな北寄貝があったら、我慢なんか出来るわけがない。
水槽から取り出して目の前で捌いてくれる、活魚ならぬ活貝ですよ。
しかも超巨大。
これで1000円なら安いな。
栗山町の純米吟醸酒、北斗随想
純米吟醸とは思えない甘さを感じるな。
デザートワインみたいで、締めにはいいかも。
しかし、北海道の日本酒と言えば増毛の國稀しか知らなかったけれど、こんなにも多様性に満ちていることを今回初めて知った。
エースをねらえ!のお蝶夫人のような、浮世離れした日本語を喋るお隣のご婦人から半分分けて貰った海鮮オムライス。
海鮮炊き込みご飯にフワトロ卵焼きを乗せ、更に鰹出汁の餡掛けでトドメ、物凄く旨い。
60代のご婦人の一人旅って珍しいので、どこからきたのか尋ねてみると、なんとニューヨークからという予想だにしなかった答えが返ってきた。
なんでもアメリカ在住40年だそうで、そりゃーお蝶夫人並みの浮世離れした日本語にもなるわなと大いに納得した。
東北や北海道の特に穴場がお好きで、日本に帰省する度にレンタカーで走り回っているそうだ。
私も穴場が好きだし、海外旅行も大好きなので、しばし旅トークで盛り上がり、想いも寄らぬ楽しい時間を過ごすことが出来た。
旅は道連れ世は情け、袖ふれあうも他生の縁。
やはり下らない芸能人の旅番組を見て旅気分を味わうのではなく、自分の経験としての旅こそが最高だ。
いや、代替行為として私自身その手の番組を結構見ちゃうんですけどね。
ポリシーとして、基本的にそんな彼らの旅をなぞりたくはない、というだけで。
お会計は7,000円超え、宿泊費とあまり変わらなくなっちゃったけど、良い店だったし旅先にお金を落とすのも旅人の務めと割り切って、ホテルの部屋で軽く飲み直した。
これだけ飲んでりゃ腹具合も良くなる訳ないけど、生物は我慢できてもビールと地酒は我慢できないのだ。
BON JOVIがいうところの、It's My Lifeである。
紋別の夜は静かに更ける。