GWの直前にワクチン接種を受けて自宅待機にしたので、この日は実に11日振りの出社、ヤル気など勿論出ようはずもないのだった。
更に恐ろしいことには、これだけ長期間職場を留守にしていたというのに、やるべき仕事など殆ど溜まっておらず、午前中のうちに全て終えてしまって猛烈に暇になった。
閑職の悦びと哀愁。
そんな訳で景気づけに旨いランチを摂ろうと早稲田遠征、向かうは勿論巌哲。
前回はうだつの上がらない学生6人組に行く手を阻まれて、うだつ食堂へと緊急Uターンを余儀なくされたが、この日は並びゼロ。
のみならず店内は先客1の閑古鳥状態であった。
食券を購入して案内された店の最奧の席に行くと、先客1が唐突に私の名を呼んだ。
ん?
振り返るとそれは、先日共に東十条参詣をした、サマーな後輩(仮名)であった。奇遇ですな。
引き返して彼の隣に座ると、アウトロー系無頼派サラリーマンのサマーな後輩(仮名)は、優雅にも黄金色に輝く泡立つ炭酸飲料を飲みながら、着丼をお待ちになられていたのであった。
気の弱い私には、とても真似の出来ない蛮行である。
中華そば、肉増し、半熟煮卵。
5月としては肌寒かったこの日、なんとなくパンチがあるものが欲しくなった故のチョイスだ。
旨い。文句なしに旨い。
力強い漆黒のスープに淡麗系メニューに比べると太めの麺、それでもガテン系にはならず、どこか上品ささえ感じさせるのは流石だ。
薄切りと厚切り、味も食感も異なる2種類の肉も、名古屋コーチンの卵を使っているという半熟煮卵も、猛烈に旨い。
大満足でごちそうさま。
隣を見ると、サマーな後輩(仮名)は鮪塩のスープを完全に飲み干していた。
血圧が気になる私にはとても真似の出来ない蛮行である。くわばら、くわばら。
次回は赤羽で会おうとお別れしたのだが、この数日後にまたバッタリと出会すことをまだお互いに知らないのであった。