暦の上のみならず、冬景色だった多摩川の土手では、春を告げるハマダイコンの花が咲き始めていることに、この日気が付いた。
確実に季節はひとつ進んだようだ。
春らしく、今年初めてTシャツ短パンの軽装で走りに出る。
多摩川河川敷は、正に春一番と呼ぶに相応しい南西風、体感で風速15m以上の暴風が吹き荒れていた。
向い風がキツいのは言わずもがな、追い風もこれだけ強いとペースが勝手に上がり、とてもキツいのだった。
1キロ5分20~30秒ペースで20km走るつもりが、あるラップは追い風で4分50秒まで上がり、またあるラップは向い風で5分40秒まで下がり、おまけに気温が高くて喉が渇いてきて、しかし水も小銭も持たずに出てきたこともあり、17kmでストップ・ランニング。
調子は悪くなかったのだが、とても疲れた。
そしてこれからの季節、長めの距離を走る時には水分か小銭は必携だ。
さて、洗濯とシャワーを済ませて、ランチの為に向かうは矢口渡。
ビッグボスの待つ、ラーメンビッグである。
水分補給。走った後はドライが旨い。
オーダーはいつものようにチャーシュー麺並麺硬め(850円)、ホウレン草(100円)。
卓上のおろしニンニクを小匙一杯入れてからいただきます。
もう何も言うことはない。
ライトな豚骨醤油のラーショ系の中でも殊更ライトなスープに、大橋製麺の頼りない細い縮れ麺、出涸らし系ホロホロチャーシュー、くたくたのホウレン草。
ある種の完璧な調和がここにはある。
こういう類いの旨さは、私の人生に必要なのだ。