Everything in Its Right Place(SUB3.5 or DIE)

マラソン(PB3:36:04)、バンド(ベース担当)、海外独り旅、酒、釣り(最近ご無沙汰)をこよなく愛する後期中年者の日常。

路地裏(品川)

会社帰り、京浜東北線が大森蒲田間の人身事故で止まった。

 

とりあえず山手線で品川まで出てみたものの、振替輸送京浜急行はホームに入りきれない人々で改札の外まで大行列が形成されていた。

 

こんなヘリッシュ・トレインに並んでまで乗りたくはないと、港南口へ出て飲み屋を探す。

 

かつて何度か訪れたことのあるもつ焼き屋はマンボウにつき休業。

 

その隣にあった路地裏という店に予備知識なしに突入した。


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瓶ビール売り切れにつき、生ビール大。

枝豆はオーダーではなくお通しである。

ちなみに店員さんは全員アジアな外国人。私語は現地語なので同一国民と思われる。

タイ人じゃないし、ベトナム人とも異なる。ネパールでもないしな。

もしや、ミャンマー人か?そしたら軍のクーデターは支持しないと、平和と民主主義を愛するミャンマー人達を支援したいと、私は伝えるべきだろうか。

迷った末に、結局は何も話さなかったが。


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牛タタキポンズ。牛ですな~。たたいてますな~。なかなか旨い。


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骨なし豚足。

あれ?俺コロナ?

という程に味がしないのだが、ほんのりとした旨味と臭みは感じる。


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黒ホッピー。


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特製玉子焼き。

ネギたっぷり、ケチャップたっぷり、ボリュームたっぷり、下品で旨い、Bグル。こういうの好き。


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ナカは2回お代わり。

というか、焼酎はかなり多めで、1本のホッピーから5杯はとれそうなバランスだった。ホッピーを継ぎ足し継ぎ足しで無理矢理3杯に収めた感じ。

 

締めて4050円。

特にリーズナブルでもなく、かといって牛タタキに豚足を頼んだ割には高くもなく、こんなもんかな。

 

小一時間の滞在で店を出て、品川駅に着いてみれば、京浜東北線の運転は再開されていた。いつもの見慣れた光景だ。

 

人が死ぬとはマクロでは日常茶飯事ではあるけれど、ミクロでは大ごとでもあるわけで、私の知らない誰かが京浜東北線を利用して自ら命を絶っても、その僅か1時間足らず後には何事もなかったように世界が動いているというのも不思議と言えば不思議な気がする。

 

かつて読んだショーペンハウアー柳美里の本に影響された訳ではなく、そもそも私は自殺を否定しない。

生きることが苦痛でしかなくなった時に、死が誘惑に思えることは理解できないでもないからだ。

しかし、人の死とはいつだって悼まれるべきものであって、不意打ちの如く足止めを喰らった多くの人に疎まれるような死なんて、それこそ死んでも死にきれないのではないだろうか。

 

だから私は村上龍の「69」のあとがきにある、「(権力者への)唯一の復讐の方法は、彼らより楽しく生きることだと思う」という言葉が大好きなのだ。

楽しく生きるためには、楽しむための最大限の努力が必要なのである。

楽しいことは、やって来るものではなく、掴みとるものだ。

 

でも私は本当に楽しんでいるのかな?

自信はない。

それでも今日も明日も明後日も、多分生きるだろう。