Everything in Its Right Place(SUB3.5 or DIE)

マラソン(PB3:36:04)、バンド(ベース担当)、海外独り旅(現在26ヵ国)、酒(ビール、ワイン、ウイスキー)、釣り(最近ご無沙汰)をこよなく愛する後期中年者の日常。

patagonia マイクロ・パフ・ジャケット

私はダウンジャケットが好きではない。

ダウンベストもなんか嫌だし、ダウンコートに至っては、堪え難く嫌いですらある。

 

理由はある。

 

今から約40数年前、私が小学生だった頃、学校でダウンべストが大流行した。

子供の世界では同質性が何より重要であり(残念ながら日本社会ではしばしば大人になってからも重視されるが)、私も親にねだって紺のダウンベストを買ってきて貰った。

喜び勇んで試着して、鏡を覗いて愕然とした。

なんだ、このダサい服は?まるで芋虫じゃないか!

それ以来、私は一切袖を通すことがなかった(ベストに袖は無いけど)。

折角買ってあげたのに、と親にいくら怒られようとも、その後決して着ることはなかった。

 

以来、ダウンの類いは所有したことがなかったのだ。

私の基準では、いい女は決してダウンコートなど着ない。

 

それは多分管理釣場に夢中になった2006年の冬のことだったと記憶している。

愛用のピーコートでは重くて動きにくいので、軽くて暖かい機能的な防寒具が欲しくなり、新宿のオッシュマンズの店員にあれこれ相談して「この店で最も暖かい」という裏地にフリースを貼ったパタゴニアのマウンテンパーカーと、「とにかくて軽くて暖かい」というパタゴニアのダウンセーターを相次いで購入した。


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私の初めてのダウンジャケットだ。しかし、意外なことにこれを購入以来、管釣りのみならずオフの日に最も着る機会の多い防寒着となった。

東京の冬は、極端に寒い時以外、Tシャツにパーカーにこのダウンセーターのレイヤリングが最も楽で、充分に暖かく、快適なのだ。

しかも細身のフォルムのせいか、それこそ芋虫みたいな色なのに不思議と野暮ったくならない。

ダウンジャケットやダウンコートに対する嫌悪感は消えていないのに、例外的に気に入った不思議な1着である。


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しかし、いくら丈夫なパタゴニア製品と言えども、流石に15年近くも着ると、アチコチ擦りきれ、ダウンは結構な量が抜けてしまい、遂にお別れの時がやって来たようだ。

 

春がくるまでこのボロボロで我慢して、来シーズンは新しいダウンセーターを購入しようと決めた矢先、パタゴニアの公式サイトでマイクロパフジャケットのグリーンがアウトレット価格になっているのを発見し、来シーズンを待たずしてダウンセーターの後任をゲットしてしまった。


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ダウンに代わる化繊インサレーションの防寒着として、ここ数年パタゴニアが激推ししているナノパフジャケットは、フォルムが野暮ったくてアウターとして着る気になれず、購入候補に上がったことはないが、マイクロパフならアリ。

しかし化繊の分際でダウンセーターよりも高いのでこれまた買うつもりはなかったのだが、アウトレット価格となれば話は別である。

 

なにしろ水分と湿度に弱いダウンと異なり、濡れても保温力が落ちない化繊インサレーションは、アウトドアではより使い勝手が良い。

実際、先日の釣りの際もミドルレイヤーに使ったし、この先冬山に登る機会があれば(ありそうな気がする)、頼れる相棒にもなる。

化繊の薄っぺらさからダウンセーターに比べると安っぽくに見えるけど、街着でも全然問題ないレベル。

実際、糞寒い日にフリースの上にこれを着込めば、軽くて暖かくて快適そのもの。

汚れたら洗濯機でガンガン洗えるのも良い。


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そして何より素敵なのは、パッカブル仕様なこと!

ポケットの中にくるくると本体を収納すると、こんなに小さくなるのだ。

実際先日の釣りの際も、日が昇るにつれ気温が上がったので途中で脱いでこのように仕舞い、タックルケースにポンッ!

いやー、最高最高。

 

歳をとるにつれアウトドア志向が強まっているような気がするけど、これでいいのだ。