Everything in Its Right Place

釣り、旅、音楽、食事、酒場探訪、ジョグ等々

草津湯(矢口)

いそべのラーメンは満喫したが、それでも梅雨空同様に私の心は晴れなかった。

 

温泉に浸かってさっぱりしようと、家とは逆に進路をとり、向かった先は草津湯。

我が最愛の温泉銭湯である。


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ホスピタリティの塊の草津湯、当然常連は多く、いつ行っても見かける人がいる。

手足は細いのに腹だけ異様に突き出た通称「餓鬼」、いかにも自転車で寿司か蕎麦を配達していそうな顔の通称「出前持ち」、五分刈りで隆々とした筋肉をもつ通称「傭兵」、中途半端な倶利迦羅紋紋を背負った通称「未完成」など。

勿論これらの通称は私が心のなかで呼んでいるだけで、草津湯界隈で一般的に使われている訳ではない。

 

天然黒湯温泉で温まり、各種マッサージ風呂で解し、サウナと水風呂で整えてから上がる。


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そして仕上げにロビーでアサヒ・スーパー・ドライの大瓶を飲むところまでが私の草津湯のルーティンである。

個人的に好まないこの銘柄も、サウナで整えた後の渇いた身体には甘露の味、とても旨く感じる。

もしかしたらサウナ上がりに飲むビールで一番旨いのはスーパードライかもしれない。

 

ビールを飲みながらソファでプロ野球観戦をしていたのだが、競馬好きの常連老夫、通称「大川」が騒いで競馬中継に切り替わった。

日曜日の昼帯のテレビは、私の大嫌いな競馬とゴルフに埋め尽くされているのでウンザリする。

馬券を外した通称「大川」が悔しがるのを腹の中で嘲笑いながら、私は草津湯を後にした。