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スーツを買いに

緊急事態宣言に伴い外出自粛要請が発令されていたが、5月1日に私はスーツを仕立てる為に田町まで出掛けた。

 

不要不急の外出ではあるが、暗黒の世界にあって、未来への投資は希望である。

そして未来の私は、スーツを着る機会が増えるように思われたのだ。

 

約1ヶ月待って、一体どんなスーツをオーダーしたのか完全に忘れかけた頃に、それは完成した。


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ダークネイビーのスーツ、一見無地のようだが、よく見るとうっすらとグレンチェック模様が入っている。

しかし、これがよく見ないと全く見えない慎ましいレベルだ。それが良い。


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裏地は遊び心を遺憾無く発揮して深紅のチェックをチョイス。

ポケットチーフに見えるのは、裏地をダボダボに胸ポケット内側に縫い付けてもらい、引っ張り出せばポケットチーフに早変わりという裏ワザ。ナイス・アイデアですな。


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そして最大のポイント、袖口は本切羽だ。つまり飾りとしてのボタンではなく、実際に開閉の機能するボタン、そしてボタンの下にもチラ見せ用の裏地を縫い込んである。

ボタンホールも赤い糸で縫うことを勧められたが、それだとちょっとやり過ぎかなと感じたので遠慮。

こう見えても私は奥ゆかしいのであります。

 

今年の1月までは主に葬祭用の黒いスーツと、主にハレの日用のブルックスブラザーズ製ネイビー・ストライプのスリーピースという2着しか所有していなかったのだが、2月と5月に立て続けに仕立てたことにより、今や4着ものスーツを所有することとなった。

 

大学卒業後に金融機関に就職し、約5年勤務した後に今のユルい会社に転職した私は、スーツを着ないでよい仕事に就いていることにある種のステイタスを感じていた。

しかし、元々ファッション偏差値は低く、それに必要以上に自らを飾る男をみっともないとみなす九州人気質(なのか?)もあり、服を楽しむのではなく、「着たくない服は着ない」というスタンスで生きてきた(世界は私が身に付けたくない服で溢れている)。

その結果、私の身なりはいつも代わり映えのしないものとなっている。

それぐらいの自覚はある。

 

しかしですな、気が付けば後期中年に差し掛かるお年頃、時には年相応にビシッとスーツを着こなすことも大事だし、スーツの醸し出す権威を上手く利用することが有効な場面だってあるだろう。

これからの人生は、もう少しスーツと仲良くしていこう。


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ところでこのスーツを受け取った後に、内澤旬子の「着せる女」を読んでしまった。

これは、抱腹絶倒のスーツ購入ドキュメンタリーであり、こんなの読んだらまたスーツを作りたくなってしまう。

 

そして私自身薄々気が付いていたけど、世にスーツ好きな女性のなんと多いことよ。

 

そんな訳でこの本は、私以上にスーツを着ることの少ないサマーな後輩(仮名)に進呈することにしよう。

これ読んだら彼も自分に似合うスーツを作りたくなるかもしれない。

 

【業務連絡】社内便で送るので、お楽しみに!