コロナウイルスの影響で、何処もかしこも空いている。
それはスタジオとて例外でなく、土曜日はほぼ埋まっている渋谷のいつものリハスタは、空室多数であった。
狭い上に密閉されたスタジオ、メンバーのうちの誰かがコロナウイルスに罹患していたら、残りのメンバーは必然的に濃厚接触者となる。
確かにリスキーではある。
しかし我等反骨の中年パンクバンド、コロナウイルスなどに臆して歩みを、いや、暴走を止める訳にはいかないのだ。
才能はない。
しかし熱量はある。
俺達が俺達の為に作った俺達の楽曲を俺達で演奏して俺達だけで楽しむのが俺達のスタイルだ。
なんたる内弁慶。
しかし、
「他人に聴かせる必要はない」
とは我等がリーダーの言葉だ。
名言だ。
我々の創作活動は、北欧ブラックメタルの如く、反商業主義でラディカルなものなのである。
しかし、1円にもならないことに全力で打ち込むことこそ、真の趣味と言えるのではないだろうか?