人事異動で初めて一緒に働くことになった後輩と、その後輩の同期でかつては私の部下だった鼠男(仮名)の野郎三人で火鍋を囲む会。
鼠男(仮名)は大変に優秀で、いつかは我が社を背負って立つ存在になるだろうと秘かに期待していたのだが、数年前にあっさりと当社を去ったのだった。
サイゼリアで大人気となり、品薄が続いているというラム串が、小肥羊には普通にラインナップされていた。
定番の火鍋。
この日は肉半額セール最終日、更に生ビール1杯100円セールまで実施中で、2時間で追い出されたら次はワインにしようかと秘かに考えていたのだが、店は空いており、閉店までの4時間思う存分に飲み食い出来たのだった。
上昇志向のギラツキが垣間見える鼠男(仮名)、その同期でまだ充分に若いのになんとなく諦念が感じられる後輩、そして消え去るのみな未来しか持たない老兵な私、私はなんとなく不思議な感慨に打たれていた。