コンプレッション・タイツを着用すると、悪癖の前脛骨筋痛を抑えられることがわかり、ここのところ快適に走れていたのだが、油断禁物である。
その日、違和感を騙し騙し走っていたが、4km地点で唐突に右脚の脛がつった。
脛がつると足首の可動域も制限されるようで、着地音が大きくなる。
すると足首にもダメージがきて、軽く痛む。
10kmのつもりを7kmで切り上げて帰宅。
脛のつりは直ぐに治まったが、強張りが解れない感じ。
こういう時には湯治に限ると、私は最愛の温泉銭湯、矢口の草津湯へと向かった。
いつも混んでる人気の草津湯。
しかし、年末年始の芋洗い状態に比べれば幾分マシだ。
頭の天辺から足の先まで全身を隈無く洗い、まずは源泉掛け流しを謳う天然黒湯温泉にゆっくりと浸かる。
幾つもある湯船の中で、この黒湯温泉の湯温が一番低めに設定されているのも好ましい。
一方で民度の低さも相変わらず、私より先に温泉に浸かっていた醜い肥った男が唐突に顔を洗い始めると、次の瞬間ザブンと潜ったのだった。
サウナの後の水風呂に潜るオッサンはよく見かけるのだが、温泉に潜るとは猛者中の猛者だ。
力ずくでそのオヤジを湯舟の底に沈め、永久に潜らせてやりたい衝動にかられるが勿論我慢。
その後各種マッサージ風呂、サウナ、水風呂、シャワーといういつものルーティンをこなしてから風呂を出た。
風呂上がりにロビーで瓶ビールを楽しめることも、草津湯の魅力である。
大相撲中継を見るともなく眺めながら、ゆっくりとビールを飲む。
特に急いで飲む理由など見当たらないのだ。