防災無線が鳴り響く。
河川敷の野球場が、サッカーグラウンドが、濁流に飲み込まれてその姿を消してしまった。
夜の帳が下りた後、避難勧告(4)は緊急避難指示(5)に変わった。
しかし外は嵐のピークで、私は先程ワインを1本空けたばかりだ。
何処にどうやって逃げたらいいのか?
そもそも高層階の私の家が浸水するような事態なら、それは日本沈没を意味する。
停電にならないことを祈りつつ、私は為す術もなく眠りについた。
この台風19号がもたらせたものは、ご存知の通りである。
河川敷の変わり果てた景色が元に戻るのは、いったいいつになるのだろうか。